― 観る将ファンの為に ―
第13局 聡太君、最年少五冠達成!
一昨日、聡太君が、渡辺王将(名人・棋王)から4連勝で王将位を奪取し、史上最年少の五冠となりました。
パチ!パチ!パチ!(拍手)
いや~、驚きましたね~
昨年の竜王戦で豊島から棋界最高峰の竜王を奪取しましたが、まさかの4勝0敗のストレート!
何故「まさか」なのか?
それは、叡王戦五番勝負が3勝2敗と縺れ、その前まで対豊島戦が1勝6敗と圧倒されていたからです。
棋界では最終局まで
騒然としましたね。
と、なると、当然ながら、皆、王将位も4連勝で奪取するのではないか、と、予想するのが普通ですね。
しかし、相手は、百戦錬磨の渡辺王将。
豊島も強いが、渡辺は、一枚上手です。
渡辺は、昨年の8月、聡太君に対抗して最高級のパソコンを購入し、研究にも十分時間を割く余裕があった。
その成果が、第29期銀河戦で現れた。完勝だったんですよ。
加えて、渡辺は二日制のタイトル戦に強い。
さらに、渡辺は24歳のとき、羽生さん相手に、竜王戦で3連敗後の4連勝で大逆転防衛した経験があります。
だから、今度の王将戦七番勝負は、聡太君が奪取するにしても、簡単ではない、と、予想してました。
この予想は、私だけでなく、プロ棋士の半数も同意見でした。
ところが、聡太君は、遥かに予想を超えていました。
桁外れの強さですねえ。
あとは、第80期B級1組 順位戦の最終13回戦に勝って、A級昇級を果たして欲しいですね。
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【註解】
註1.高性能パソコン
CPU(中央演算処理装置):AMDの『Ryzen Threadripper(ライゼン・スレッドリッパー)3990X』
(データの処理スピードは現状で世界トップクラス)を搭載するパソコン。
渡辺三冠のパソコンの購入価格は、130万円。インストールした将棋ソフトは、「水匠(すいしょう)」と「dlshogi(ディーエルショウギ」。
【解説】 令和4年(2022年)2月13日現在
○聡太君・・・将棋棋士・藤井聡太 五冠(竜王・王位・叡王・棋聖・王将)のこと。現在19歳。愛知県瀬戸市出身。
藤井聡太(ふじい そうた)のプロフィール。(詳細 wikipedia)
平成28年(2016年)に史上最年少(14歳2か月)で四段昇段(プロ入り)を果たす。
歴代5人目の中学生棋士。
四段デビューから無敗で公式戦最多連勝記録(29連勝)を樹立。
平成29年度(2017年度)、全棋士参加の一般棋戦「第11回 朝日杯」で史上最年少優勝。
15歳9か月で最年少七段に昇段。
令和2年度(2020年度)タイトルの棋聖位を史上最年少で奪取。
さらに勢いに乗って王位のタイトルも獲得。
タイトル2期獲得の規程により18歳1か月、史上最年少の八段昇段を果した。
竜王戦は、第30期6組から参加して第34期2組まで、ランキング戦に措いては無敗(通算24勝0敗)。毎年、優勝。
第34期では、念願の決勝トーナメントでも優勝し、挑戦権を得た。
そして、豊島竜王に挑戦し、4連勝で竜王位を奪取。史上最年少の四冠となった。
第71期王将戦七番勝負で渡辺明王将(名人・棋王)を4連敗で下し、タイトル奪取。
史上最年少王将位、史上最年少五冠となった。
順位戦は、第76期C級2組から参加して、C級1組の1期目で1敗したものの、B級2組終了時点で、
通算30戦29勝1敗。今期(第80期)はB級1組で戦って、現在9勝2敗、暫定首位である。
最終13回戦に勝てばA級昇級。順調に進めば、名人を奪取すれば、史上最年少名人の可能性もある。
彼は、デビュー前からプロ棋士間で話題になっていた。
それは、名うてのプロ棋士も参加する「詰将棋解答選手権」に措いて、全問正解で史上最年少優勝を記録したからだ。
(平成27年(2015年)、第12回大会、小学校6年生、12歳)