将棋の話 ― 観る将ファンの為に ―


  第1局 ご挨拶



 最近は、『観る将』ファンが増えた。

 このファンが初めて出現したのは、平成6年頃、羽生さんが全七冠制覇に驀進(ばくしん)していた時期である。

 羽生さんのタイトル戦の前夜祭へ参加し、サイン会には長蛇の列をものともしない。

 驚くのは、全く理解できない大盤解説会へも参加するのである。

 その上、将棋の指し手しか書いてない様な専門書十数巻を全巻買う。

 これが若い女の子なのである。

 まあ、兎に角、ファンが増えたことは、将棋界にとっては喜ばしいことだが、反面、誤解も多い。

 プロ将棋ファン歴四十年の私が、少しはその誤解を解く一助に成れば、と、書くことにした。


【解説】

 『観る将』・・・将棋を指さないプロ将棋界が好きなファンで2つに大別される。

   1.インターネットやテレビあるいは大盤解説会場へ行って将棋を観戦するだけのファン。
     元々は将棋を指すことを愉しみにしていたが、将棋道場へは足が遠ざかり、ネット将棋も億劫になった人。

   2.将棋のルールも知らないが、若いイケメン棋士を追っかける女性ファン。



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