将棋の話― 観る将ファンの為に ― 


 第11局 聡太君の順位戦と王将戦七番勝負



 聡太君は、B級1組11回戦で千田七段に敗れて2敗となりました。

 うわ~ん!!

 と、泣きたい気分。


 これで最終13回戦の佐々木勇気七段と、血みどろの勝負となりました。

 また千田は、有力な昇級候補として踏み止まりました。


 私は、前々から口酸っぱく言っているのですが、順位戦の白星は、タイトル一つ分の値打ち。

 何故なら、他のタイトルは、毎年挑戦者に成れるチャンスがあるが、名人だけはA級棋士にしか権利がないからです。

 だから、順位戦の白星と、現在進行中の王将戦の挑戦権を交換しても良いくらいなのです。


 但し、これは聡太君だけの価値基準で、他の棋士はタイトル戦の挑戦権の方が価値が上です。


 聡太君は、他のタイトル獲得を後にしても、名人は最優先なのです。

 何故なら、聡太君には史上最年少名人の記録がかかっているからです。

 その記録を破る為には、今期A級に昇級しないといけない。





【解説】  令和4年(2022年)1月11日現在

○聡太君・・・将棋棋士・藤井聡太 四冠(竜王・王位・叡王・棋聖)のこと。現在19歳。愛知県瀬戸市出身。

 藤井聡太(ふじい そうた)のプロフィール。(詳細 wikipedia

  平成28年(2016年)に史上最年少(14歳2か月)で四段昇段(プロ入り)を果たす。
  歴代5人目の中学生棋士。
  四段デビューから無敗で公式戦最多連勝記録(29連勝)を樹立。
  平成29年度(2017年度)、全棋士参加の一般棋戦「第11回 朝日杯」で史上最年少優勝。

  15歳9か月で最年少七段に昇段。
  令和2年度(2020年度)タイトルの棋聖位を史上最年少で奪取。
   さらに勢いに乗って王位のタイトルも獲得。
   タイトル2期獲得の規程により18歳1か月、史上最年少の八段昇段を果たした。

  竜王戦は、第30期6組から参加して第34期2組まで、ランキング戦に措いては未だ無敗(通算24勝0敗)。毎年、優勝。
  第34期では、念願の決勝トーナメントでも優勝し、挑戦権を得た。
  そして、豊島竜王に挑戦し、4連勝で竜王位を奪取。史上最年少の四冠となった。

  現在、第71期王将戦七番勝負で渡辺明王将(名人・棋王)に挑戦中。第1局に勝っている。

  順位戦は、第76期C級2組から参加して、C級1組の1期目で1敗したものの、B級2組終了時点で、
  通算30戦29勝1敗。今期(第80期)はB級1組で戦って、現在8勝1敗、暫定首位である。
  このまま順調に進み、名人を奪取すれば、史上最年少名人の可能性もある。

  彼は、デビュー前からプロ棋士間で話題になっていた。
  それは、名うてのプロ棋士も参加する「詰将棋解答選手権」に措いて、全問正解で史上最年少優勝を記録したからだ。
  (平成27年(2015年)、第12回大会、小学校6年生、12歳)



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