― 観る将ファンの為に ―
第10局 聡太君の順位戦、今日が大勝負!
手の
世間はクリスマスだの正月だので、浮かれていましたが、棋士は、この季節、全く浮かれてられません。
棋士は、胃が痛くなったり、食事が喉を通らなくなる時季。
何故なら、順位戦が大詰めを迎えるからです。
順位戦のクラスは、他の棋戦の対局料にも影響する。「昇級」とは「昇給」なのです(笑)
我等が聡太君も、残り3局です。
暫定首位とは言え、開始順位が低いので、予断を許しません。
本日、令和4年1月13日(木曜)に行われる千田翔太七段とのB級1組11回戦。
この対戦は、昇級候補の直接対決。
棋界の誰もが注目する大勝負です。
聡太君が勝てば、A級への昇級がほぼ確定しますが、負けると最終13回戦で、佐々木勇気七段と、血みどろの勝負となる。
本日の千田との一戦は、勝つと負けるとでは、天と地の差がある。
まあ、逆に千田の立場から言えば、10回戦の佐々木、11回戦の聡太君に連勝すれば、一挙に昇級候補となる訳です。
他の棋戦全て黒星でも、この2戦が白星なら、満足と言えるほどの価値がある。
私は、前々から口酸っぱく言っているのですが、順位戦の白星は、タイトル一つ分の値打ち。
何故なら、他のタイトルは、毎年挑戦者に成れるチャンスがあるが、名人だけはA級棋士にしか権利がないからです。
だから、本日の千田七段との白星と、現在進行中の王将戦の挑戦権を交換しても良いくらいなのです。
と言う訳で、今日は、朝から聡太君を応援です!
【解説】 令和4年(2022年)1月11日現在
○聡太君・・・将棋棋士・藤井聡太 四冠(竜王・王位・叡王・棋聖)のこと。現在19歳。愛知県瀬戸市出身。
藤井聡太(ふじい そうた)のプロフィール。(詳細 wikipedia)
平成28年(2016年)に史上最年少(14歳2か月)で四段昇段(プロ入り)を果たす。
歴代5人目の中学生棋士。
四段デビューから無敗で公式戦最多連勝記録(29連勝)を樹立。
平成29年度(2017年度)、全棋士参加の一般棋戦「第11回 朝日杯」で史上最年少優勝。
15歳9か月で最年少七段に昇段。
令和2年度(2020年度)タイトルの棋聖位を史上最年少で奪取。
さらに勢いに乗って王位のタイトルも獲得。
タイトル2期獲得の規程により18歳1か月、史上最年少の八段昇段を果たした。
竜王戦は、第30期6組から参加して第34期2組まで、ランキング戦に措いては未だ無敗(通算24勝0敗)。毎年、優勝。
第34期では、念願の決勝トーナメントでも優勝し、挑戦権を得た。
そして、豊島竜王に挑戦し、4連勝で竜王位を奪取。史上最年少の四冠となった。
現在、第71期王将戦七番勝負で渡辺明王将(名人・棋王)に挑戦中。第1局に勝っている。
順位戦は、第76期C級2組から参加して、C級1組の1期目で1敗したものの、B級2組終了時点で、
通算30戦29勝1敗。今期(第80期)はB級1組で戦って、現在8勝1敗、暫定首位である。
このまま順調に進み、名人を奪取すれば、史上最年少名人の可能性もある。
彼は、デビュー前からプロ棋士間で話題になっていた。
それは、名うてのプロ棋士も参加する「詰将棋解答選手権」に措いて、全問正解で史上最年少優勝を記録したからだ。
(平成27年(2015年)、第12回大会、小学校6年生、12歳)