逸民を挙ぐれば 『論語』 尭曰篇
逸民を挙ぐれば、天下の民、心を帰せん
【読み】いつみんを あぐれば、てんかのたみ、こころをきせん
【直訳】隠れた賢者を用いれば、天下の民は政治に心を帰属させるであろう。
【解説】君子の王道、則ち、政治原則について、孔子が語ったもの。
【白文】
謹権量、審法度、修廃官、四方之政行焉。興滅国、継絶世、挙逸民、天下之民帰心焉。所重民食喪祭。
【書き下し文】
権量を謹み、法度を審らかにし、廃官を修むれば、四方の政行われん。
滅国を興し、絶世を継ぎ、逸民を挙ぐれば、天下の民、心を帰せん。重んずる所は、食・喪・祭。
【現代語訳】
度量衡の制度を厳密に定め、法律を明確にし、福祉の為の官を再興し、この様な人民のための政治が(過去)成績を上げた。
滅びた国を復興し、祀りの絶えた家に相続者を定め、隠れた賢者を捜して登用したので、
天下の人民が明るい希望を持つようになった。
(すなわち、)その政治の原理は、人民に大切な食物・葬式・追善を不自由させぬこと(だったの)である。
【出典】 『論語』 尭曰篇
【出題】 漢検 準1級
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