その5
次に律詩を例詩「曲江」で説明します。
七言律詩は、七言全八句で構成され、五言律詩と同様、「聯」があります。
第一・第二句を「首聯」、第三・第四句を「頷聯」、第五・第六を「頸聯」、第七・第八句を「尾聯」と呼びます。
なお、「首・頷・頸・尾」の聯は、それぞれ絶句の「起・承・転・結」の句に該当します。
〔原文〕
春望 杜甫
(首聯)
朝囘日日典春衣
毎日江頭盡醉歸
(頷聯)
酒債尋常行處有
人生七十古來稀
(頸聯)
穿花蛱蝶深深見
點水蜻蜓款款飛
(尾聯)
傳語風光共流轉
暫時相賞莫相違
<読み下し文、現代口語訳は、こちら>
【説明】
平仄を○と▲で表すと、次の様になります。
1 2 3 4 5 6 7 1 2 3 4 5 6 7
(一) 朝囘日日典春衣 ○○ ▲▲ ▲○◎
(二) 毎日江頭盡醉歸 ▲▲ ○○ ○▲◎
(三) 酒債尋常行處有 ▲▲ ○○ ○▲▲
(四) 人生七十古來稀 ○○ ▲▲ ▲○◎
註:第三句と第四句は必ず「対句」
(五) 穿花蛱蝶深深見 ○○ ▲▲ ○○▲
(六) 點水蜻蜓款款飛 ▲▲ ○○ ▲▲◎
註:第五句と第六句は必ず「対句」
(七) 傳語風光共流轉 ○▲ ○○ ▲○▲
(八) 暫時相賞莫相違 ▲○ ○▲ ▲○◎
註:◎は押韻
七言律詩は、七言絶句と同様に、「
押韻は第一句と偶数句の句末でしています。
また、第三句と第四句、第五句と第六句は、「対句」になっています。
<続く・・・(工事中です)>
【解説】
〇詩の形式による分類
詩には、句数と字数が決っている定形の詩と、そうではない詩があります。
定型詩は、
近体詩は、「
近体詩以外の詩は
〇「
絶句や律詩の近体詩に、平字と仄字が規則的に配列することを言います。
「
また、韻を踏むことを「
〇詩の数え方。
一首、二首と「
長編の場合は一篇、二篇と「
〇
詩は、行ごとに示すと分かり易いので、行ごとに改行します。
その行のことを「
一句が五字でできているものを