春本版『四畳半襖の下張』(よじょうはんふすまのしたばり)


 全文 その26


 今夜はどうした巡り合せかと思へば、しみじみ嬉しくなり、

おのれも女の内股へ顔さし入れ、

先づ舌の先にて上の方の急所を嘗め、

折々舌をまるめて奥深く入れては又上の方をなめてやるに、

女は忽ちうつゝによがり始め、

口の中なる男の一物唇にて根元を堅くしめてはこきながら、

舌の先にて鈴口(もてあそ)ぶ。


 【解説】


〇急所(きゅうしょ) ・・・ この場合は女性の陰核(いんかく)=クリトリスを指す。

〇鈴口(すずぐち) ・・・ 陰茎の先端のこと。


 次ページ   前ページ      はじめに    TOP-s