春本版『四畳半襖の下張』(よじょうはんふすまのしたばり)


 全文 その18


 此方(こなた)はますます泰然自若として(おもむろ)に女の伊達巻解きすて、

緋縮緬の腰巻引きはだけて、

乳房より下腹までむつちりとして雪のやうなる裸身、

上なる電燈くまなく照すを打眺めつゝ、

おのれも浴衣かいやり裸となり、

女が両足(もも)より、すくひ上ぐるやうにして此方へすこし反身(そりみ)になつて抜挿(ぬきさし)見ながら行ふ面白さ、何とも言へたものにあらず。


 【解説】


〇女が両足腿より、すくひ上ぐるようにして~・・・性技四十八手「入船本手(いりふねほんて)」の状態か。

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