1.2級との違い
2級に合格して、自信を持った貴方。
鼻息荒く、準1級の過去問題をやってみて愕然(がくぜん)とされるかも知れない。
10%正解できたら良い方だろう。
私は5%程度だった。
しかし、落胆することはない。
120~360時間も勉強すれば、大丈夫!
2級と最も違う点は、2級までは常用漢字表の範囲内だったが、準1級は表以外からも出題されること。
そして、出題形式も一部異なる。
「部首」「熟語の構成」「送り仮名」が無くなり、代って「表外読み」「熟語と一字訓」「故事・成語」「文章題」が加わる。
また、「読み」も「音読み」と「訓読み」に分けられる。
2.出題形式に慣れよう!
2級と同様、まず試験問題の出題形式に慣れることが、第一だ。
3.押さえどころを知ろう!
例えば、「四字熟語」では、過去出題されなかった新しいものが10問中1問は出る。
更に、残り9問の中に、間違え易すそうな意訳が1問ある。
慌てて捨て鉢になると3問誤答する羽目になる。
過去問さえしっかり勉強していれば、初見の問題でも、正解は自ずと浮き上がる。
また、「四字熟語」は、2級以下の対象漢字からの出題が20問中2問程度ある。
例えば、「舞文曲筆」「生死事大」などである。
引っ掛け、意地悪問題がある。
これはどんな試験にも存在する。
準1級の一例では「ひょうたん」である。
対象漢字としては「瓢箪」であるが、諺では、「氷炭」である。
前後の文を読まないで解答すると、間違う(笑)
出題の構成は、次表の様になっている。
出題数で「読み」と「書き」で96.2%を占める。点数配分でも95%を占める。
従って、「読み」「書き」だけで90%以上できれば合格する。
特に「書き」は点数で65%を占めるので、正確に書く練習が必要だ。
読めない字に
音読みは「
六十干支の音読みと訓読みが出題されるが、大体130問中3問程度である。
従って、最大3点から4点である。60個全て憶える必要はなく、過去問で現れたものだけで十分。
それ以外のものが出題されたら、捨てればよい。
方角や時刻も同様で、過去問だけで十分。
しかし、これらを拾えれば、他でのうっかりミスの失点を補えるとも言える。
4.試験の時間配分を計画しよう!
これも2級と同様、実際の試験用紙と全く同じ様式で、時間を計測しながら、最低5回やってみよう。
それぞれの出題形式毎に時間を計測し、時間配分を計画するのである。(試験時間60分)
過去の試験問題用紙は、こちらから。
5.書籍の問題集を1冊、購入しよう。
書籍の問題集は、自宅や図書館、カフェなどで、
国語辞典と漢和辞典を傍(かたわ)らに置いて、ノートに熟語と読みと意味を書こう。
準1級の漢字は、家庭用の辞書やウェブ上に載っていない漢字や熟語があります。
図書館へ足を運んで調べましょう。
お勧めの問題集は、『漢検マスター』シリーズ。
理由は、意味や解説が付いているからです。他の問題集にはありません。
そして、必ず『出題傾向と学習ポイント』欄を熟読すること!
6.隙間の時間に当サイトの練習問題を解こう!
当サイトでは、2700問以上の練習問題を掲載しました。これは、ウェブ上の無料練習問題数で最多です。
また、極力、熟語の意味を記述しました。
休憩時間、バスや電車の中、人との待合せ、病院の待ち時間、就寝前など、暇を見付けて、繰り返し解こう。
そして、幾つ正解したか正解率を記録しよう。
そうすると、自分の成長を実感できる。
そして、自分が何度も間違える漢字や熟語が浮上する。
あるいは、苦手な出題形式が分かる。
それが弱点だ。
なお、当サイトには「誤字訂正」「文章題」を掲載していないので、『漢検マスター』で勉強して下さい。
7.弱点を書き出そう!
弱点の漢字や熟語を見付けたら、大判(A0サイズ)の紙に書き出し、壁に貼ろう。
或いは、単語帳を作ろう。
8.90%以上正解したら、受験!
全ての練習問題と過去の検定試験で90%以上正解できる様になったら、合格可能でしょう。
準1級の合格基準は80%です。(130問200点満点、160点以上で合格)
9.番外編
年間3回ある試験の難易度が異なる、との風聞がある。
だが、これを当てにするのは正攻法ではないし、あまり期待しない方が良い。
以上9項目のアドバイスは、常識的なものです。更に詳しい攻略法が有ると思います。
しかし、効率ばかり追うのは、試験の為の勉強に陥り本末転倒に成り兼ねません。
疑問に思った熟語を調べ、興味を持った四字熟語や故事諺の語源を追う。
また、出題された例文の書籍に目を通すなど心の余裕を持ちたいものです。
「急がば回れ」この方が、老人は記憶に残り易い。
ちょっと一服