ちょっと一服  その90 開高健             2024.06.29



 開高健は釣り好きで有名でした。

 日本全国どころか、モンゴルの奥、アマゾンの奥などへも出掛けた。


 一人、孤独に釣る。

 孤独を求めて出掛けたのだ。


 煩わしい人間関係など無縁の世界に浸る。

 耳に入るのは、唯々(ただただ)、水音と小鳥たちの(さえず)りだけ。

 心の中は、静寂と安らぎに、満ち足りる。



 



 ところが・・・


 大物を釣った途端!

 満面の笑みを湛えて、後ろを振り返る。


 誰も居ようはずがないののに・・・


 あははは


 これ、好きですねえ~


【人物プロフィール】

〇 開高 健(かいこう たけし、かいこう けん)

 1930年(昭和5年)12月30日~1989年(平成元年)12月9日、享年59歳。

 日本の小説家。組織と人間の問題を扱った『パニック』『裸の王様』や、ベトナム戦争取材の体験をもとにした『輝ける闇』などがある。

 また趣味の釣りについて世界各地での体験を綴ったエッセイ『フィッシュ・オン』『オーパ!』などでも知られる。

   


 


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