ちょっと一服  その75 トラウト選手の男気を見た                  2022.09.26



 前回に引き続き、トラウト選手の男気をご紹介したいと思います。

 これって、エンジェルスの試合をずっと毎日観戦し、熱心なファンでないと気付かないだろうと思います。


 9月23日金曜日(日本時間24日)、大谷翔平投手がツインズを相手に今季14勝目をかけて出場した試合。

 7回表のエンジェルスの攻撃。

 またもや、トラウト選手が魅せてくれました。

 2アウト、ランナー1塁の場面で、2ストライク・ノーボールと追い込まれた。

 しかし、執念ですね。

 絶対に次の大谷に繋ぐぞ!

 この心中が画面上からも伝わってきました。

   これは、毎日、試合でトラウト選手を観てないと、感じ取れません。

 ランナー2塁ならヒットを狙っても良い。

 しかし、ランナー1塁。

 ヒットを打てたとしても、点は入らない確率が高い。

 最低でも、自分が塁に出ること。 

 出れば、ランナー2塁1塁になる。

 これなら、シングルヒットで点が入る。

 大谷は本塁打も打てるけど、シングルヒットを打つだけなら相当な打率だ、と知っている。

 なんと、トラウト選手は見事、四球を選んだんです。


 普段のトラウト選手なら、ヒットか、三振か、外野フライで終っている。

 2ストライクと追い込まれて四球を選ぼうなんて考えない。


 大体からトラウト選手は、MLBを代表するスーパースターです。

 今季、チームの中で最高の打率、本塁打数です。

 打率の低い選手でも、新人選手でもない。

 自分で決着をつけても良い、その権利を有する主軸打者です。

 それなのに、何とか繋いで大谷に譲ろうとした。

 (まさ)に、甲子園の高校野球球児みたいです。


 もし、負けても、大谷自身が納得いく様にとの気遣いなんですね。

 俠気(おとこぎ)です。

 も~っ!格好いい!!

 もう!本当の俠気(おとこぎ)です。


 で、結果は、大谷が期待に応えて、タイムリーヒットを打って、1点追加!

 パチ!パチ!パチ!パチ!(拍手)



 大谷翔平も今やMLBのスーパースターです。

 しかし、どんな選手も、自分一人では野球はできない。ましてや、偉業何て。

 チームメイトの支援があってこそ!


 きっと、(ねた)みやアジア人に対する偏見(へんけん)もあったに違いない。

 それを笑顔とフェアープレーで乗り越えた。

 日本人の誇りですね。


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【もう少し追記】

 2022年、MLB、エンジェルスは地区優勝も、ワイルドカードも消滅して、9月現在は消化試合です。

 但し、大谷翔平だけは、最終試合まで気が抜けません。

 ご存知の通り、打者として、40本塁打と100打点が。

 投手として、規定投球回数を超える大仕事が残っています。


 大谷は初回、雨の中、マウンドの状態も悪く手こずって1失点。

 その後、なんとか持ち(こた)えて、5回、2点差で、勝ち投手の権利を得た。(エンジェルス 2 vs 1 ツインズ)

 6回表、エンジェルスの攻撃。

 テーラー・ウオードが本日2本目の本塁打で、2点差に拡げた。(エンジェルス 3 vs 1 ツインズ)

 これで大谷も楽に投げられると思った、6回裏。

 大谷はツインズ打線に捕まって、1失点、その上、ノーアウト満塁で、降板。(エンジェルス 3 vs 2 ツインズ)

 ギャーッ!

 流石に、誰もが、今回は、駄目だ、と、諦めた。

 エンゼルスの中継(なかつぎ)投手で、これを1点以下に押さえられるのって、

 誰も、居ない!!

 後を任されたのは、ループ投手。

 ああ、駄目だろうなあ。

 1失点で押さえられたら上々の出来。

 下手したら、走者一掃の3失点は覚悟しなきゃならない。

 大谷の勝ちが吹っ飛ぶだけじゃなく、自責点も付く。

  ここだけの話ですが、私は、どんなに打たれても、何故だかループ投手が好きなんです。

  不思議ですね~。なんでだろう?


 そのループ投手が、なんと、0点で押さえた!?

 うわーっ!やったー!!

 思わずテレビの前で叫んで飛び跳ねてしまいました。


 これは奇跡と言っても過言じゃない!

 7月以降のエンジェルスの投手陣からしたら、とても、とても、想像できない。

 アストロズやマリナーズなら有り得ますけどね。


 そして、いよいよ、7回表のエンゼルスの攻撃。

 トラウト選手が魅せてくれたのは、前述した通です。


【追記】

 試合終了後、大谷選手は、「今回の勝星は本当はループ投手のものです」とインタビューに答えたとか。

 泣かせるな~(笑)


【解説】

 MLBレギュラーシーズン試合  2022年9月24日土曜日(日本時間25日) 場所:ミネソタ州、ターゲット・フィールド球場

 エンジェルス 4 vs 2 ツインズ

 先発投手・大谷翔平 5回7奪三振2失点。今季14勝目。100球。防御率2.47となった。

 6~7回 投手・ループ。ノーアウト満塁から無失点。

 7~8回 投手・ハーゲット。無失点。

 9回 投手・テペラ。無失点。セーブポイントが付いた。


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