常用漢字への書き換え
ここで言う「常用漢字への書き換え」とは、昭和31年(1956年)7月5日に国語審議会が報告した、当用漢字表にない漢字を含んで構成されている漢語について、
同音の別の漢字に書き換えるための指針のことです。
同音異義語や、同じ意味で二つ以上の表記が行われていたものを統一したものも含まれます。
昭和56年(1981年)、当用漢字は廃止され、緩やかな「目安」である常用漢字表が内閣から告示され、書き換えに強制力はなくなったが、現在においても公文書を
はじめとした用字の指針となっています。 (Wikipediaより)
戦後日本人は憲法と国語の強い変更を迫られた。
敗戦直後の昭和21年11月16日、「現代かなづかい」と「当用漢字」に関する忌まはしい内容が内閣告示された。
いはゆる「新かな・新字」の指令である。
その後も国語審議会を中心に「国語改革」は次々に実行され、
営々と続いてきた日本文化を分断する結果となった。
今や、日本人は明治大正の文学を原文で読めなくなったのである。
この常用漢字(当用漢字)への書き換えも、間違いであった。
我々「現代かなづかい」世代は、昭和初期以前の文章を読むとき、熟語に苦労する。
何故なら、同音の別の漢字に書き換えられ、語彙が減ったからである。
準1級以上の漢検試験には、明治大正文学の問題が出題されるので、この点を押さえておかなければ、合格は覚束ない。
以上のことを踏まえて、常用漢字への書き換え例を具に見て行こう。